第2回WAGRIユーザ会2023レポート

2023年3月16日(木)にWAGRI会員を対象とした第2回WAGRIユーザー会2023が、国際ファッションセンタービルの会場とオンラインのハイブリッド形式で開催され、会場とオンライン合わせて会員様45社76名にご参加いただきました。

最初に、新たにWAGRI協議会会長に就任された二宮東京大学特任教授からビデオメッセージによる挨拶がありました。

データ、アプリケーションの流通基盤としてのWAGRIへの期待などのお話を頂きました。

次に、WAGRI推進室長の川村からWAGRIの2022年度の活動報告を行いました。

続いて、日本政策金融公庫の宮嶋様から、WAGRI会員が利用できる新事業・スタートアップ支援の取組みとして、日本政策金融公庫の融資の仕組みをご説明いただきました。


続いて、6ブースに分かれたブースセッションを行いました。


1.テラスマイル株式会社
「データを活用し稼ぐ農業経営の未来『時代を一歩前へ』を」

生駒社長によるご講演「農業を取り巻くデータを一元化・分析し、農業経営判断をサポートする」から、活発な質疑応答が行われました。全国に渡って32品目を対象にしたサービスを実現するポイントは、普及所、地域JAと連携してデータ活用に積極的な生産者様との体制を作ることとのご説明がありました。


2.株式会社ソフトビル、株式会社ファーム・アライアンス・マネジメント
「崩壊する日本の農業 創造される日本の農業」

農業ICTの実情として、投入に見合う効果が出ずに新規ICT投資意欲の減退を招いているので、儲かる農業の実現のためにAIを活用した農業情報管理システムVegestaの構築を進めているとのご報告がありました。WAGRIは、情報資産を蓄積し、成長を引き出すソリューションを生み出す可能性があるとお話頂きました。


3.株式会社ローリス、ESRIジャパン
「WAGRIの農地データの活用」

(株)ローリス様からは、地図と連動した台帳作成、編集、共有操作ができる「LORIS CLOUD」をご紹介頂き、ESRIジャパン(株)様からは、農業DXを支えるGISプラットフォーム「ArcGIS」をご説明頂きました。オンラインでもホクレン様より2点質問があったり、eMaffについても質問があり、農地データの重要性を感じる議論ができました。


4.株式会社セラク
「環境制御による生産支援、データを活用した流通支援」

農業向けITサービス(みどりクラウド)を紹介頂きました。前半は「農業生産におけるデータの価値 果たしてデータ駆動型農業は実現で
きるのか?」を、後半は「青果流通におけるデータの価値 データを使って2024年問題は解決できるのか?」をテーマに、短時間ながら集中した議論が行われました。


5.ネポン株式会社
「IoTプラットフォーム『Chabu-Dai』」
「農業クラウドサービス『アグリネットアドバンス』」

IoTプラットフォームをベースとしたサービスの事業状況をご紹介頂きました。収量アップが収益アップに必ずしも繋がらないが、まずは生育予測技術をBIツールに高め、経営判断に使えるようにするこを目指すとのこと。WAGRIは、BIツールの基本機能を司るデータ、プログラムの標準モデルを充実させ、これを安価に提供することを期待するとのご意見を頂きました。


6.ベジタリア株式会社
「気候変動対応・農業DX スマート栽培暦」

同社で取り組まれているスマート栽培暦について、特に気候変動下での適切な施肥・防除等栽培管理の高精度化をめざしている点が紹介され、これを中心に自由な議論を展開しました。ICT農業サービスも費用対効果を考える必要がある、関係企業の一層の連携が求められるなどの活発な意見交換が行われました。

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