第1回WAGRIユーザー会 の開催報告

2022年2月18日(金)に「第1回WAGRIユーザー会」が日比谷国際ビル・コンファレンススクエアで開催されました。

当初は皆様に会場にお越しいただき、会員様から忌憚のないご意見をお伺うとともに、親睦を深めていただく場とする予定でした。

しかし、昨今の状況を鑑み、急遽ハイブリッド開催に変更させていただきました。

にもかかわらず、会員様34社66名のオンライン参加と、ご講演者様にはご来場いただくなど、スタッフを含めて総勢83名にて催すことができました。

今回は、5件の講演とグループディスカッションが行われました。また、WAGRI運営事務局より運用状況や利用規約改定についてもご説明させていただきました。

まず基調講演として農林水産省技術政策室長の松本様から、2019年からのスマート農業実証プロジェクトによる実証事例を、WAGRIが活用されている例を含めて紹介され、スマート農業の目指すべき姿として、成果活用の方向性を示されました。

招待講演1件目のソフトビル社 緒方社長からは、FarmRecords(生産管理システム)やFarmBox(営農支援システム)の農業現場での活用状況、FarmChat(チャットツール)を活用した農業データ(WAGRIが提供する農地、市況、病害虫診断データ等)の連携について紹介されました。

また、WAGRIの強み(APIの提供、データの品ぞろえ、継続性)と、弱み(データ加工が必要になること、大量データ利用の不具合、料金)について忌憚のないご指摘をいただきました。

招待講演2件目のテラスマイル社マーケティング責任者の平田様からは、勘と経験による農業からの脱却のため、農業経営でデータ活用することにより、年一作の経験を増幅させ、生産性・収益性を高めていくことが目標と示されました。

あわせて、RightARM for Ex(同社提供サービス)とコンサルティングにより、儲かる農業を実現する仕組みについてご紹介いただきました。

招待講演3件目の横田農場の横田社長からは、10品種の作付けで作期拡大し、164ha(2.5km四方内の約400枚)を1台の田植機とコンバインで作業していると紹介され、生産費から見る今後の課題として、生産コストは反収の影響が大きく、規模拡大しても精緻な管理が必須であり、そのために様々な栽培様式の情報が

必要であるとのご講演をいただきました。

招待講演4件目のサンファーム・オオヤマの大山会長からは、高軒高ハウスでのトマトの長期多段取り栽培での計測データと収穫量の変化、また、1haワンフロアと3棟の場合のコストや管理を比較された結果をご説明いただきました。

最後に国際競争に負けないための目標と課題として、安全・安心・美味しい農産物を生産する日本の強みを活かしつつ、栽培規模拡大・生産性向上・販売戦略を持つことなどを挙げていただきました。

最後のグループディスカッションでは、4グループに分かれて、各15人前後でディスカッションを行いましたが、どのグループも活発なディスカッションが行われ、大いに盛り上がりました。

現在、集計中のアンケートによりますとグループディスカッションだけで数時間取って欲しいというご意見もありました。

今回、時間の関係で全員の方にご発言いただけなかったことに関しまして大変残念に思っております。

なお、今回の発表資料、アンケート結果は別途、公開いたします。また、来年度には是非、第2回WAGRIユーザー会を開催したいと思っております。

加えて、WAGRI協議会会員様を対象としたイベントの開催も検討してまいります。

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