露地野菜生育予測 APIとは
露地野菜生育予測APIは、農研機構が開発した露地野菜の生育予測を行うAPIです。
WAGRI会員のICTベンダー(ベンダー)は、この露地野菜生育予測APIを利用して予測情報を受け取り、自社で開発するアプリケーションで、予測情報を分かりやすく表現してエンドユーザーである生産者や流通事業者などに提供します。
エンドユーザーである生産者や流通事業者は、ベンダーアプリを通して農研機構の予測情報をそれぞれのニーズに合わせて利用することができます。
露地野菜の多くは、生育が盛んな時期に収穫しますが、生育が進むと重量やサイズが大きくなりすぎるなど出荷規格を逸脱してしまうため、収穫適期を的確に捉えることが重要です。一方で露地野菜の生育は、気象条件によって変動しやすいため、正確な収穫適期を直前まで把握できないことが多く、適期を逃してしまうことによる単収の減少、廃棄の発生が問題となっています。
これまで収穫適期の予測は、熟練した生産者の勘・経験によって行われていました。しかし本APIでは、WAGRIに実装された気象データと生育データに基づいた生育ブログラムのシミュレーションによって、この収穫適期の予測が誰でも簡単にできるようになりました。
現在、予測可能な露地野菜の品目は、予測ニーズの高いキャベツ、レタス、ブロッコリー、タマネギ、ホウレンソウ、葉ネギの6品目です。
このAPIを組み込んだアプリを活用することにより、生産者や中間事業者は、経営の判断において有益な情報を手に入れることができ、以下のような効果が期待できます。
生産者:単収向上・作業効率向上・有利販売・廃棄ロス削減・輸送コスト削減
中間事業者:欠品リスク回避・輸送コスト削減・有利販売・廃棄ロス削減
そこで今回は、これからの活用が期待されているこの露地野菜の生育予測APIの開発に携わった方にインタビューを行い、APIが作られた背景や経緯、仕組み、導入するメリット、今後の展望などをお話しいただきました。